【6月26日 AFP】女子サッカーW杯フランス大会(FIFA Women's World Cup 2019)は25日、決勝トーナメント1回戦の試合が行われ、日本は1-2でオランダに敗戦。終了間際に与えたPKが決勝点となり、ベスト16で姿を消した。一方のオランダは史上初のベスト8入りを果たした。

 試合はオランダがリーケ・マルテンス(Lieke Martens)の意表を突くヒールキックで序盤に先制したが、日本もハーフタイム直前に長谷川唯(Yui Hasegawa)が同点ゴールを決め、1-1で前半を折り返した。

 迎えた後半は日本が優勢に試合を進めていたが、試合終了間際にフィフィアネ・ミデマー(Vivianne Miedema)のシュートが主将の熊谷紗希(Saki Kumagai)の手に当たってPKを取られると、これをオランダのマルテンスが決め、PKが話題を独占している今回のW杯はまたしてもペナルティースポットから決着がつくことになった。

 2011年大会のチャンピオンで、前回ファイナリストの日本だが、今回は決勝トーナメント1回戦で姿を消すことになった。同日には中国がイタリアに0-2で敗れたため、アジア勢はこれで全滅。この日の日本の負け方には観客も同情しているようで、試合終了のホイッスルが鳴ると客席からは大きなやじも聞こえた。

 それでも熊谷は涙を流しながら「あれはPK。自分の手に当たった。もちろん受け入れるのは難しい。悲しいけどこれもサッカー」と話した。

 一方でオランダのマルテンスは「私たちは歴史をつくった。すごく誇らしいが、これで終わりじゃない。次の試合がすごく楽しみだし、自分たちならもっとサプライズを起こせると思っている」とコメント。終了間際のPK決着は、日本にはつらい結末だったと思うと認めながらも「そこは私たちの判断ではないし、すごくうれしいことに変わりはない。勝利のためには、ときに少しの運も必要」と話した。

 欧州女王のオランダは、準々決勝でイタリアと対戦する。今大会のベスト8の顔ぶれは、前回覇者の米国を除いて8チーム中7チームが欧州となっている。(c)AFP/Andy SCOTT