クーデター未遂、首謀者とみられる州治安トップを射殺 エチオピア
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■アビー首相の改革路線で全土に緊張
今回の一連の事件を受け、エチオピア全土では3日間連続でインターネットが完全に遮断されている。
観測筋は今回の事件について、長年にわたって皇帝や独裁者が強権支配を続けてきたエチオピアで、2018年4月に就任したアビー首相が改革路線を追求してきたことによって、エチオピア全土に緊張が生じていることの表れだと分析している。
アビー首相は一党独裁から複数政党による民主制への転換を目指し、経済改革にも乗り出している。また国外にいた反政府勢力の帰国を許可し、人権侵害の摘発を行うとともに軍や情報機関の高官数十人を逮捕してもいる。こうした取り組みは国際的には評価されているが、国内では敵をつくっているとも言える。
各民族の居住地域ごとに分かれた各州の境界沿いでは、長年くすぶっていた緊張が暴力となって爆発し、多数の死者と100万人を超える国内避難民を生んでいる。
一方、2020年に行われるとみられている総選挙を前に、従来各州を支配してきた政党に挑戦する対立候補らが登場し、地方政治も改革の流れに揺さぶられている。民族主義の台頭を指摘する声もある。(c)AFP