【6月21日 AFP】国賓として北朝鮮を訪れていた中国の習近平(Xi Jinping)国家主席が21日、2日間の訪朝日程を終えた。北朝鮮の国営朝鮮中央通信(KCNA)によると、金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)朝鮮労働党委員長は、習氏の訪朝は北朝鮮と中国の「揺るぎなく不変な」友好関係を世界に示す「重要な機会」だと述べた。

 冷戦(Cold War)時代は緊密な同盟関係にあった中国と北朝鮮だが、北朝鮮の核開発をめぐって中国が国連(UN)の制裁を支持するなど両国の関係は冷え込んでいたため、中国国家主席の訪朝は14年ぶりとなった。

 習氏の訪朝について、政治アナリストらは、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領に向けて中国の北朝鮮への影響力と中国が金委員長の後ろ盾であることを示す狙いがあるとみている。

 KCNAによると、金委員長と習氏は会談で、緊密な戦略的連携を促進する前向きな協力、相互理解の深化、高官レベルでの相互訪問、「あらゆる分野」における連携強化などで合意した。

 また、中国国営の中国中央テレビ(CCTV)は、金委員長は米朝間で停滞したままの非核化協議について「忍耐もいとわない」と述べたと伝えているが、KCNAはこのコメントを報じていない。(c)AFP