【6月20日 AFP】男子テニス、世界ランキング1位のノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)が19日、自身について「イタい」、「人に好かれることに執着している」などと発言したニック・キリオス(Nick Kyrgios、オーストラリア)について、「良いやつ」と話して受け流した。

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 これに先立ち、コート上での結果よりもコート外での言動の方がしばしば話題となるキリオスは、ジョコビッチはロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)と同じレベルの尊敬を受けたいと思っていると話していた。

 キリオスは出演したポッドキャスト番組の中で「彼は人に好かれようとしすぎていて見ていられない。(観客に向かって手でハートマークをつくる)セレブレーションはイタい」「彼が四大大会(グランドスラム)を何回勝とうが、俺が考える最高の選手にはなれない」「俺にとってはフェデラーがいつまでも史上最高の選手だ」と語った。

 しかし、ジョコビッチはキリオスの発言は気にしていないとし、「基本的に彼は良いやつだと思う。どうしてこういうことを言うのかは分からないけどね。注目してほしいのか、人とは違う存在になりたいのか」とコメントした。

「一見して、彼は正直で、オープンで、裏表のない人間でいたいのだと思う。それが彼の性格の一部だ」「彼のことはリスペクトしている。他の人と同じくらい彼が私に敬意を払っているかって? それはない。ただ、あれが彼なりのコミュニケーションの仕方なのだと思う」

 また、連覇が懸かるウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2019)を来月に控え、この日は故郷ベオグラードで公開練習に臨んだジョコビッチは、過去に名声やそれに伴う落とし穴にキリオスが対応できるように助けを申し出たこともあると明かした。

「5年前、何か必要だったら自分のところに来てもいいと、助け舟のようなものを出した。自分もキャリアの序盤は批判を浴びたからね」「彼が今回の発言をした理由は分からないけど、尊重する」 (c)AFP