【6月20日 AFP】中東のオマーン湾(Gulf of Oman)で先週、日本企業が運航するタンカー「コクカ・カレイジャス(Kokuka Courageous)」が攻撃を受けた事件で、米海軍当局は19日、同タンカーはイランが過去に使用したものと酷似している吸着型機雷によって損傷を受けたとの見解を示した。一方イランは同日、自国が関与したとの主張を全面否定した。

 米海軍はアラブ首長国連邦(UAE)のフジャイラ(Fujairah)沖およそ14キロの位置に停泊中の、損傷を受けたタンカーを報道陣に公開した。

 中央海軍司令部(NAVCENT)のショーン・キド(Sean Kido)司令官は攻撃に使われた機雷について、「識別可能で、イラン軍事パレードですでに公開されている同国製の機雷との類似性が際立っている」と指摘。記者団に対し、米軍はタンカー攻撃の実行犯の「手形と指紋」を含む「生体認証情報」を採取したとし、この情報から「刑事事件として立件」することが可能だと述べた。

 イランのアミール・ハタミ(Amir Hatami)国防軍需相は19日、事件の背後にイランの存在があるとする主張を全面否定。国営イラン通信(IRNA)の報道によると、ハタミ氏は「イラン軍に対する非難や、船舶に対して発生した出来事に関する公開映像」について「根拠のないもので、われわれはこれらの非難を全面的に否定する」と述べた。(c)AFP/Dana Moukhallati