【6月16日 AFP】コパ・アメリカ(2019 Copa America)、グループCの日本戦を前に、チリ代表のアルトゥーロ・ビダル(Arturo Vidal)がレアル・マドリード(Real Madrid)移籍の決まった18歳の久保建英(Takefusa Kubo)を「非常に質の高い選手」と警戒しつつ、自分たちの地力の高さに自信をのぞかせた。

 今大会に招待国として出場する日本は、平均年齢わずか22歳、5月の発表時点でフル代表での試合出場がない選手が17人という、経験の浅い陣容を送り込んでいる。その一人が18歳の久保だが、その後に代表デビューを飾り、レアル加入も決まった。

 変幻自在のドリブルから「日本のリオネル・メッシ(Lionel Messi)」と称されることもある久保について、ブラジル・サンパウロ(Sao Paulo)市内のホテルで報道陣の取材に応じたビダルは「彼は非常に質の高い選手。レアル・マドリードの選手になったのには、それなりの理由がある」と話しつつ、「映像は見たし、しっかり分析したから、止め方は分かっている」と続けた。

「日本は組織力の高いチームで、アジリティーがあるから警戒と集中を怠ってはいけない。彼らが前に出てきたときに、素早いカウンターを決められるかがカギになる。向こうが戻って5-4-1のブロックを整えたら、得点するのはかなり難しい」

 2015年大会、2016年大会を制してコパ・アメリカ連覇中のチリだが、W杯ブラジル大会(2014 World Cup)出場、そしてコパ連覇に貢献した選手の一部が代表を去ったこともあって、今回は優勝候補に挙げられていない。

 それでもビダルは、黄金世代の生き残りたちが今大会で一花咲かせることは可能だと考えている。ビダルは「僕たちは恐れられてしかるべきチームだ。初戦から決勝までね。素晴らしい大会になることを願っている。とはいえ目の前の一試合一試合を戦っていくだけだ」と話した。

 日本対チリの一戦は17日にサンパウロで行われる。(c)AFP