【6月15日 AFP】スペイン1部リーグのレアル・マドリード(Real Madrid)は14日、日本代表の久保建英(Takefusa Kubo)をJリーグ1部(J1)のFC東京(FC Tokyo)から獲得したと発表した。欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League)で史上最多の優勝13回を誇るレアルは、久保が来季同クラブのBチームに当たるカスティージャ(Real Madrid Castilla)でプレーするとしている。

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 日本代表としてコパ・アメリカ(2019 Copa America)に出場する久保は、合宿地のブラジル・サンパウロ(Sao Paulo)で報道陣に対し、「日本のメッシ(リオネル・メッシ〈Lionel Messi〉)と呼ばれて光栄だし、自分が誇らしい。だけど、まだ彼のレベルには到達しておらず、自分の能力や長所を伸ばしていくことに集中したい」とコメントした。

 メッシと同様に、久保は10歳でFCバルセロナ(FC Barcelona)のアカデミーに加入したが、同クラブが未成年選手との契約をめぐり国際サッカー連盟(FIFA)の規則に違反して処分を受けたことに伴い、2015年にチームを去っていた。

 久保は少年時代からメッシと比較されるほどのドリブルスキルを披露し、動画投稿サイトのユーチューブ(YouTube)で大きな話題となっていた。しかし、本人は名選手と比べられてうれしいとしながらも、自分自身の特性を評価してもらいたいとしている。

 久保は、「自分と同じような選手は何人もいるけれど、自分は自分であり、他の選手とは違う」とスペイン語で続けた。

 大会に向けた日本代表の準備から話題をそらさないため、久保は今回の移籍に関する話を許可されていなかった。

 現地ブラジルで若いながらも賢い頭脳を示し、地に足を着けている久保は、コパ・アメリカに向けて「最も大切なのは、できる限り吸収すること」「自分のやるべきことは、試合で自分のプレーを示すことだけで、それ以上のことは何もない」と話した。

 平均年齢22歳の今回のメンバーでは、久保は最年少となっている。また、日本を率いる森保一(Hajime Moriyasu)監督が先月発表した時点で、最終メンバー23人のうち代表経験があるのは6人だけだった。

 日本が2-0でエルサルバドルに勝利した9日の親善試合で代表デビューを飾ったばかりの久保は、「これまで一緒にプレーしたことのあるメンバーばかり。チームが誇れるような精神でプレーしたい」と意気込んだ。

 さらに、グループCの日本が17日の初戦で戦う前回王者のチリについては、「絶対に諦めないという強いメンタリティー」を持っていると話した。(c)AFP/Rodrigo ALMONACID