【6月13日 AFP】バドミントン男子のスター選手で鼻のがんに見舞われたリー・チョンウェイ(Chong Wei Lee、マレーシア)が13日、輝かしい現役生活に終止符を打つと表明した。同選手はこれまで数々のトロフィーを集めながらも、世界選手権(TOTAL BWF World Championships)や五輪でタイトルを獲得することはできなかった。

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 五輪で3個の銀メダルを手にした元世界ランキング1位のリーは、記者会見で目に涙をためながら、「引退の決断はとてもつらい。バドミントンを心から愛している。しかし同時にとても厳しいスポーツでもある。マレーシアの皆さんに、この19年間を感謝する」と語った。

 昨年に初期の鼻のがんと診断され、台湾で集中治療を受けたリーは、再びプレーすることを切望していた。しかし、昨年4月以降は練習から遠ざかっており、自ら設定した競技復帰までの期限もたびたび逃し、来年開催される東京五輪の出場が遠のいてしまった。

 2人の子どもを持つ父親で36歳のリーは、今後は休養を取って家族と一緒に過ごしたいと考えており、2012年の結婚以来ずっと延期していた妻との「ハネムーン」にも出かける予定であるという。(c)AFP