【6月12日 AFP】世界中の人々が毎週クレジットカード1枚分に相当する5グラムのマイクロプラスチック粒子を摂取している可能性を指摘する研究結果が12日、明らかにされた。

 豪ニューカッスル大学(University of Newcastle)などの報告によると、ほとんど目に見えないプラスチック粒子が水道水やボトル入り飲料水から摂取されている他、貝やビール、塩からも検出されたという。

 52本の学術論文から導き出された結果によると、人間が1年間に体内に取り込むプラスチック量は、推定約250グラムに上るという。

 別の研究では、平均的な米国人が1年間に食べたり飲んだりしている130ミクロン以下のプラスチック粒子は約4万5000個に上ると算出。さらに、ほぼ同量のプラスチック粒子を吸い込んでいるという。

 今回の研究を委託した世界自然保護基金(WWF)のマルコ・ランベルティーニ(Marco Lambertini)事務局長は「プラスチックは海と河川を汚染し海洋動物を殺すだけでなく、われわれ全員の体内にも入り込んでいる」「プラスチックを体内に存在させたくなければ、年間数百万トンのプラスチックが自然界に漏出することを阻止しなければならない」と述べた。(c)AFP/ Marlowe HOOD