【6月12日 AFP】女子サッカーW杯フランス大会(FIFA Women's World Cup 2019)は11日、グループFの試合が行われ、連覇を狙う米国はアレックス・モーガン(Alex Morgan)が5得点を挙げるなどし、タイに13-0という歴史的な大勝を収めて大会の初戦を飾った。

 10ゴールが後半に生まれた今回の白星は、2007年大会でドイツがアルゼンチン戦で記録した11-0を上回り、大会における最大点差での勝利となった。また米国のW杯における最大点差での勝利は、これまで1991年大会のチャイニーズ・タイペイ戦で記録した7-0だったが、今回のスコアはそれも更新した。

 モーガンのほかには、ローズ・ラベル(Rose Lavelle)とサマンサ・メウィス(Samantha Mewis)がそれぞれ2ゴールを挙げ、リンゼー・ホラン(Lindsey Horan)やミーガン・ラピノー(Megan Rapinoe)、途中出場のマロリー・ピュー(Mallory Pugh)とカーリー・ロイド(Carli Lloyd)にも得点が生まれた。

 モーガンは試合後、「グループステージではすべての得点が重要になる。だからゴールを積み重ねることが大切だった」とコメント。米国を率いるジル・エリス(Jill Ellis)監督もモーガンに同調し、こうした勝ち方はタイに対してやや敬意を欠き、サッカーにおいて恥ずべきことだという考えを退けた。

 エリス監督は「これはW杯。本大会に出場しているどのチームも、この舞台に立っているということが素晴らしい。全力でプレーすることが、相手に敬意を払うことになる」と語った。

「この試合では勢いをつけることが第一だったから、選手たちを止めるのは私の仕事ではないと思った」「タイをリスペクトしているし、彼女たちが本大会に進出したことを祝福する。試合後には相手チームにも声をかけ、顔を上げてほしいと言った。これも競技の成長過程だ」 (c)AFP/Andy SCOTT