【6月8日 AFP】スペイン1部リーグのレアル・マドリード(Real Madrid)は7日、イングランド・プレミアリーグのチェルシー(Chelsea)からエデン・アザール(Eden Hazard)を獲得したと正式発表した。28歳のアザールは、クラブ史上最高額とみられる移籍金で念願のレアル移籍を果たした。契約期間は5年とレアルは明かしている。

 残された契約期間は1年ながらチェルシーは交渉を優位に進め、その内容は公表されていないものの、移籍金は1億ユーロ(約123億円)プラス4500万ユーロ(約55億円)のボーナスだと報じられている。

 移籍金の総額は、レアルがギャレス・ベイル(Gareth Bale)獲得時にトッテナム・ホットスパー(Tottenham Hotspur)に支払った1億100万ユーロ(約123億円)、マンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)からクリスティアーノ・ロナウド(Cristiano Ronaldo)を獲得するために費やした9100万ユーロ(約111億円)を上回る。

 アザールはベルギー代表として8日にカザフスタン、11日にスコットランドとの2020年欧州選手権(UEFA Euro 2020)予選に出場するため、本拠地サンチャゴ・ベルナベウ(Santiago Bernabeu Stadium)での入団発表はその後に予定されている。

 レアルはすでにポルトガル1部リーグのFCポルト(FC Porto)からDFエデル・ミリトン(Eder Militao)、ドイツ・ブンデスリーガ1部のフランクフルト(Eintracht Frankfurt)からFWルカ・ヨビッチ(Luka Jovic)を獲得するなど補強を進めている。

 ジネディーヌ・ジダン(Zinedine Zidane)監督はその中でも別格のアザールをチーム再構築の中心に据えることとなる。また、レアルファンにとっては、昨夏にロナウドをイタリア・セリエAのユベントス(Juventus)に放出してから待望していたスター選手の加入となった。

 ロナウドの穴を埋めることができなかった先シーズンのレアルはゴールが遠く、リーグ戦では優勝したFCバルセロナ(FC Barcelona)に19ポイント差をつけられ、欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2018-19)では決勝トーナメント1回戦でアヤックス(Ajax)の前に敗れた。

 アザールがジダン監督の選ぶ先発メンバーの中で、どこにフィットするかは定かではない。アザールは3トップの左でのプレーを好んでいるが、その場合は昨季ブレークした18歳のビニシウス・ジュニオール(Vinicius Junior)がポジションを失うことを意味する。(c)AFP/Thomas ALLNUTT