【6月7日 AFP】米IT大手グーグル(Google)は6日、データ分析企業のルッカー(Looker)を買収すると発表した。企業向けクラウドサービスの強化が狙いで、買収額は26億ドル(約2800億円)と報じられている。

 ソニー(Sony)、米アマゾン・ドットコム(Amazon.com)、米IBM、スウェーデン音楽配信大手スポティファイ(Spotify)など1700社あまりがルッカーのデータ分析のシステムを利用しており、グーグル・クラウド(Google Cloud)のトーマス・クリアン(Thomas Kurian)最高経営責任者(CEO)は「データの取り込みから結果の可視化、さらにはデータの統合や日常業務の理解に至るまで、グーグル・クラウドへのルッカーの導入は顧客により完璧な分析的解決を提供する助けとなる」と述べ、意義を強調した。

 またクリアン氏は「今回の買収は2社の既存のパートナーシップを土台とするものだ。われわれは350以上の共通の顧客を抱えており、すでに彼らは私たちの製品を利用することでビジネスデータの価値を引き出している」と指摘している。

 グーグルは検索や広告事業での支配的地位をめぐって各国の独禁当局から厳しい目を向けられており、事業基盤を企業向けサービスに拡大しようと模索している。(c)AFP