【6月6日 AFP】米厚生省は5日、今年に入ってから麻疹(はしか)に感染した人の数が1001人になったと明らかにした。米国でははしかの流行が問題となっており、同省所管の疾病対策センター(CDC)は先月、このまま流行が続けば米国は「根絶国の地位」を失う恐れがあると警告している。

 厚生省のアレックス・アザー(Alex Azar)厚生長官は声明で、「これについてはいくら言っても足りないが、ワクチンは安全であり、この疾病の予防と流行拡大の阻止に極めて有効な公共衛生手段である」と強調した。

 米国では1966年にはしか根絶を目的にワクチン接種が始まり、2000年に撲滅宣言が出された。

 CDCによると、一定の地域で1年以上通して感染が確認されなければ、はしかが根絶されている状態とみなされる。

 昨年秋にニューヨークおよび周辺地域で始まったはしかの流行は、米国の「根絶国の地位」を脅かしている。今後4か月流行が続くと、米国ははしか根絶国であるといえなくなるという。(c)AFP