【6月6日 AFP】メキシコを拠点とする宗教団体の指導者が、人身売買と児童性的虐待の容疑で米カリフォルニア州で逮捕された。これを受けて信者らは5日、同指導者の無罪を主張し、保釈金2500万ドル(約27億円)は不相応に高いと抗議した。

 宗教団体「ラ・ルス・デル・ムンド(La Luz del Mundo、世界の光の意)」の信者に「使徒」として知られるナッソン・ホアキン・ガルシア(Naason Joaquin Garcia)容疑者(50)は、米国で未成年へのレイプや児童ポルノなど26の重犯罪に問われている。犯行期間はいずれも2015~18年だという。

 検察の主張によると、ガルシア容疑者と同団体に所属する女3人は、未成年の少女たちに対し、「使徒」に逆らうことは神に逆らうことに等しいと説いて性行為をさせたという。

 カリフォルニア州のハビア・ベセラ(Xavier Becerra)司法長官によると、同州司法局に2018年、聖職者による虐待に対する告発がオンラインで寄せられたことを受け、ガルシア容疑者に対する捜査が開始されたという。

 50か国に500万人の信者を持つとされるこの団体は、1926年にメキシコで創設された。同団体はメキシコ国内の信者らに対し、ガルシア容疑者のために祈り続けるよう呼び掛けている。(c)AFP/Gabriel SERNA