【6月4日 AFP】フィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ(Rodrigo Duterte)大統領が先週日本を訪問していた際、自分はかつて同性愛者だったものの、美しい女性たちのおかげで「治った」と発言し、フィリピン国内で物議を醸している。

 先週来日していたドゥテルテ氏は、在日フィリピン人らを前に演説。同氏に対する高名な批判者であるアントニオ・トリリャネス(Antonio Trillanes)上院議員が同性愛者であることに言及し、「トリリャネスと私は共通点があるものの、私の同性愛は治った」と発言したとみられる。

 さらに、元妻に出会った後、「また男になった」と説明。「美しい女性たちが私を治してくれた」と付け加えた。

 同性愛者の権利に対するドゥテルテ氏の姿勢は揺らいでおり、2016年大統領選の選挙運動では、同性婚を支持すると表明したものの、後に撤回している。

 同性愛者とトランスジェンダーの権利擁護団体「バハグハリ(Bahaghari)」はドゥテルテ氏の発言について、危険で時代に逆行するものとコメント。「無知、偏見、憎しみといった、より深刻な症状を呈している」「ドゥテルテ氏の女性に対する変質的、かつ攻撃的な発言と同様、今回の発言も軽視したり、単なる冗談として片づけたりするわけにはいかない」と主張した。(c)AFP