EUの脱プラの波に乗れるか、ポーランドの「食べられる食器」
このニュースをシェア
■EUのプラ禁止が商機に
バイオトレムのマウゴジャタ・テン(Malgorzata Then)最高経営責任者(CEO)は、小麦ふすまの皿は1枚当たり15ユーロセント(約18円)で、さらに輸出の際は20%上乗せされるため、プラスチック製の皿よりも高価なことはもちろん認識していると話す。
だが、「プラスチック皿の価格には、リサイクルや海洋汚染対策にかかる環境コストが含まれていない」と指摘する。
バイオトレムは当初、環境問題に関心の高い人や他社と違うサービスを提供したいと考えるレストランやホテルをターゲットにしていた。だが、「EUの新たな政策によって、環境問題に詳しくない人たちも生分解性製品に関心を持たざるを得ない状況になっている」と同氏は話す。
バイオトレムは現在、欧州やアジア、北米、オーストラリアに製品を供給している。「それほど多くはないが、将来について楽観的に考えられるほどの量だ」と、ワイソッキ氏は話す。
明るい展望は、需要の増加により価格の下落が予想されることが背景にある。また、この技術を応用すれば、トウモロコシや大麦、オーツ麦、キャッサバ、藻類などを原料とした皿の製造も可能になる。
「キャッサバに関しては、最初の試験結果が非常に良好で、すでに興味を持っている顧客もいる」とワイソッキ氏は語った。
バイオトレムでは、持ち帰りやケータリング用の食べられる箱の販売も目指している。開発はすでにかなり進んでいるが、耐水性と耐熱性をより高めることが課題として残されているという。