黄ベスト運動への対応、参加者失明でも「後悔一切ない」 仏副内務相
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【6月3日 AFP】フランス各地で展開されているエマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)大統領の政策に抗議する「ジレ・ジョーヌ(黄色いベスト、gilets jaunes)」運動で、治安当局が放ったゴム弾や閃光発音筒によって失明したり手を失ったりした参加者がいたことについてローラン・ヌニェス(Laurent Nunez)副内務相は2日、政府の対応に「後悔は一切ない」などと述べた。
ヌニェス氏の発言は黄色いベスト運動の抗議活動中に身体機能を損なわれたと訴える人びとがパリ市内でデモを行ったことを受けたもので、同氏は仏放送局ラジオ・テレビ・ルクセンブルク(RTL)とニュース専門局LCIに対し、「秩序や治安についてのわれわれの対処方法に後悔は一切ない」と発言。
また「警察に対する攻撃があれば、それ相応の対応をする。けが人が出ることもある」と強調し、「手が吹き飛ばされたから、失明したからではなく、暴力は違法だ。私は謝罪しない、わが国の司法制度に判断を委ねる」と述べた。
黄色いベスト運動の抗議活動は現在も毎週土曜日に行われており、フランス当局はこれまで参加者への対応をめぐって厳しい非難にさらされている。
内務省が5月13日に公表した統計によると昨年11月17日に抗議運動が始まって以降、2448人のデモ参加者と1797人の警官および憲兵が負傷。国連(UN)人権高等弁務官のミチェル・バチェレ(Michelle Bachelet)氏は3月、黄色いベスト運動の抗議活動中に警察による過剰な武力の行使がなかったか徹底的に調査するよう求めた。(c)AFP