【6月2日 Xinhua News】中国雲南省(Yunnan)シーサンパンナ・ダイ族自治州勐臘県(Mengla)でこのほど、警察と市民が協力して国家2級重点保護動物のセンザンコウを救助した。センザンコウは追跡装置装着のうえ、27日に自然保護区に戻された。自治州の自然資源公安局が明らかにした。

 21日午後2時半頃、同県公安局の関累(Guanlei)派出所に関累港冷凍庫で見つかったセンザンコウの保護要請が寄せられた。冷凍庫の作業員数人が輸入原木のつり上げ作業中、木材の山の底の隙間にセンザンコウ1匹が丸まっているのを見つけたという。警察官が駆け付けた時には当直室で保護されていた。

 警察官はセンザンコウを簡単に検査し、派出所に連れ帰った。検査の結果、体長約は55センチで体重約3.8キロ、体格も正常で体の表面にも傷はなかった。インターネットの検索や野生動物専門家への相談で、この動物が国家2級重点保護動物、国際自然保護連盟(IUCN)のレッドリストで「近絶滅種」に指定されているマレーセンザンコウであることがわかった。

 通報を受けた中国生物多様性保護・グリーン発展基金会は、中国センザンコウ研究センターの職員をただちに同県へ派遣した。職員は27日午前、シロアリやミールワームなどセンザンコウが好む餌を細かくしたものを与え、身体検査を実施。野外追跡装置を装着して、その日の夜には自然保護区に戻した。(c)Xinhua News/AFPBB News