【5月31日 AFP】全仏オープンテニス(French Open 2019)は30日、男子シングルス2回戦が行われ、四大大会(グランドスラム)初制覇を目指している大会第4シードのドミニク・ティエム(Dominic Thiem、オーストリア)は、6-3、6-7(6-8)、6-3、7-5でカザフスタンのアレクサンダー・バブリク(Alexander Bublik)を退け、4年連続の3回戦進出を果たした。

 昨年大会で準優勝を果たしたティエムは、第4セットでゲームカウント2-5とリードを許してフルセットの勝負を覚悟しながらも、そこから巻き返して5ゲームを連取した。世界91位のバブリクは、3本のアンダーサーブを含む多彩なショットでコート・フィリップ・シャトリエ(Court Philippe-Chatrier)の観客を沸かせたが、最後はタイミング悪く失速してしまった。

 アンダーサーブに関しては、最近ではオーストラリアの悪童ニック・キリオス(Nick Kyrgios)が物議を醸したが、バブリクはルドルフ・モレカー(Rudolf Molleker)との1回戦でもこの戦術を使っていた。

 ティエムは相手のアンダーサーブに「備えていた」といい、「想定していた。正直なところ、ベースラインからかなり下がっている僕らのような選手には効果的だ」とすると、「何も悪いことではない。それに、自分はそれに備えていたから何の問題もなかった」「何も間違ってはいない。時には非常に良い戦術になる」と語った。

 全仏オープンでは30年前に、当時17歳で優勝を飾ったマイケル・チャン(Michael Chang)氏がイワン・レンドル(Ivan Lendl)氏にアンダーサーブを打ち込んだ。これは近代テニス史でも最も有名な場面として語り継がれている。

 全仏オープンでは3年連続でベスト4入りを果たしている25歳のティエムは、3回戦でパブロ・クエバス(Pablo Cuevas、ウルグアイ)と対戦する。クエバスは同日の2回戦で7-6(7-3)、6-3、2-1とリードしていたところで、第28シードのカイル・エドモンド(Kyle Edmund、英国)が左ひざのけがを理由に途中棄権し、勝利を手にした。(c)AFP