■「正気の沙汰ではない」

 パスカーレ氏はさらに、「フェイスブック(Facebook)のような企業が不正を働いた場合、企業自体には罰金が科されるが、個人に罰金が科されたり、誰かが収監されたりすることはない。これは問題だ」と指摘する。「個人や企業に属さないロボットの存在を許せば、事態は悪化するだけだ」

 また同氏は、絶対に避けなければならないのは、米航空機大手ボーイング(Boeing)が737MAX型機に設定したような二重構造になった技術だと指摘する。同機は欠陥のあるセンサーから送られた情報によりソフトウエアが誤作動し、数百人が死亡する2件の墜落事故を起こした。

「航空会社が二つ目のセンサーを使うには別の機器を追加購入しなければいけないという仕組みをボーイングのトップレベルが決定した。これは大量の問題を引き起こす可能性があるように私には思える」

「このような取り決めに介入し、認めないようにするのが、法律がやらなければならないことの一つだ。航空に関する基準は単一であるべきだ。ライアンエア(Ryanair)やアメリカン航空(American Airlines)、ルフトハンザ航空(Lufthansa)が追加の計器を購入したかどうか調べなければならないというような事態は起こってはならない。それは正気の沙汰ではない」 (c)AFP/Charles ONIANS