【5月29日 AFP】イタリア・セリエAのACミラン(AC Milan)は28日、双方の合意によりジェンナロ・ガットゥーゾ(Gennaro Gattuso)監督が退任することになったと発表した。

 ガットゥーゾ監督は2017年11月に古巣ミランの指揮官に就任。今季のリーグ戦では4位争いをしていたインテル(Inter Milan)に1ポイント及ばず、欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2019-20)の出場権を逃し、契約期間を2年残してチームを離れることになった。

 現役時代、1999年から2012年までミランでプレーしたガットゥーゾ監督は、チャンピオンズリーグと国内リーグをそれぞれ2度優勝した。

 ミランのイバン・ガジディス(Ivan Gazidis)最高経営責任者(CEO)は発表文の中で、「リーノ(ガットゥーゾ監督の愛称)は今季チームのために全力を尽くしてくれた。休むことなく働き続け、常に責任感にあふれていて、クラブのことを第一に考えていた。心の底からリーノにありがとうと伝えたい」と記した。

 ミランでは過去にフィリッポ・インザーギ(Filippo Inzaghi)氏やクラレンス・セードルフ(Clarence Seedorf)氏といったかつて同チームでプレーした元選手が監督を務めたものの、ガットゥーゾ監督と同様に成功を収められなかった。

 また同日には、レオナルド(Leonardo Nascimento de Araujo)スポーティング・ディレクター(SD)も就任から1年足らずで辞任を発表している。

 イタリアメディアによれば、ガットゥーゾ監督とレオナルドSDの決断は、夏の移籍市場におけるチームの支出抑制の方針と関係しているという。

 負債がかさんでいることに加え、ファイナンシャル・フェアプレー(FFP)に違反して欧州サッカー連盟(UEFA)から制裁を科される可能性があるミランは、成長中の若手選手を獲得し、後に利益が出るように売却することで、財源の拡大を目指していると伝えられている。(c)AFP