【5月27日 AFP】北朝鮮は27日、ジョン・ボルトン(John Bolton)米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)を「欠陥人間」と称し、「一刻も早く消えるべきだ」などと非難した。

 ボルトン氏は25日、北朝鮮が今月初旬に2回にわたって短距離弾道ミサイルの発射実験を行ったことについて、国連安全保障理事会(UN Security Council)の制裁決議に「明らか」に違反していると批判。その上で、米国には北朝鮮との協議を再開する用意があると強調していた。

 これに対し北朝鮮外務省の報道官は、国営朝鮮中央通信(KCNA)を通じて声明を発表し、弾道ミサイル技術に関する国連制裁決議は北朝鮮の「主権国家としての権利」を否定するものであり、北朝鮮が制裁を受け入れたことはないと主張。「定例の軍事訓練」を制裁決議違反だとするボルトン氏の発言は「ばかばかしいにも程がある」と一蹴した。

 さらに、「弾道技術を用いた発射を禁止するのは、自衛権を放棄しろと言うのに等しい」と述べ、ボルトン氏は「戦争狂」で、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領の耳に「戦争を吹き込んでいる」と非難。「構造的に欠陥のある」タカ派のボルトン氏は「平和と安全保障の破壊」に努めており、「そのような欠陥人間は一刻も早く消えるべきだ」と酷評した。

 この声明の直前、訪日中のトランプ氏は、米朝間には「素晴らしい尊敬の念」があり、今後も「多くの良いこと」が起こるとの楽観的な見方を示したばかりだった。(c)AFP