【5月24日 AFP】北朝鮮は24日、こう着状態にある米国との非核化交渉について、米側が態度を改めない限り「決して再開されないだろう」と断言するとともに、2月にベトナムで開催された首脳会談が決裂したのは米側に責任があると改めて批判した。

 ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領と金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)朝鮮労働党委員長の2度目の首脳会談では、対北制裁緩和に加え、禁止された核兵器・弾道ミサイル開発計画のうち北が放棄に応じる内容をめぐって交渉が物別れに終わり、合意はおろか共同声明さえ発表されなかった。

 複数の報道によると、トランプ氏は金氏に対し、要求内容をリストにまとめた文書を手渡したとされる。以来北側は米国の「誠意のない」行動を非難し、今年中に態度を改めるよう要求している。

 国営朝鮮中央通信(KCNA)が発表した24日付の政府声明では、この立場が強調された。外務省報道官の話として、ベトナムでの首脳会談が失敗に終わった「根底にある原因」は、「米国の恣意(しい)的で不誠実な態度」にあり、米側が「絶対に達成不可能な方法」にこだわったと伝えた。

 その上で、米国が「新たな算段の方法を提示」しない限り「朝米対話は決して再開されず、ひいては核問題解決の見通しがますます暗くなる一方だろう」と指摘した。

 ただKCNAは、トランプ氏やマイク・ポンペオ(Mike Pompeo)国務長官、ジョン・ボルトン(John Bolton)大統領補佐官(国家安全保障問題担当)を名指しで批判することは控えた。(c)AFP