【5月23日 AFP】イタリアの高級ファッションブランド「プラダ(Prada)」は22日、2020年春夏ウィメンズコレクションより、毛皮(ファー)の使用を廃止すると発表した。高級ブランドではこのところ毛皮の使用廃止の動きが広がっており、プラダの決定に動物保護団体は歓迎を表明している。

 プラダは声明で、毛皮の使用に反対する国際連盟「ファー・フリー・アライアンス(FFA)」との「前向きな対話」から今回の決定に至ったと説明した。FFAには、イタリアの「反生体解剖連盟(LAV)」や米動物保護団体「ヒューメイン・ソサエティー・インターナショナル(Humane Society International)」など、世界の約40か国・50団体以上が参加している。

 プラダのアーティスティックディレクター、ミウッチャ・プラダ(Miuccia Prada)氏は、「イノベーションと社会的責任、ファーフリーの方針に真剣に取り組む」と宣言。「革新的な素材に注目することで、倫理的な需要を満たしながら創造性の高いデザインの新たな境界線を探ることが可能になる」と述べた。

 主要高級ブランドでは既にアルマー二(Armani)、バーバリー(Burberry)、DKNY、ダナ・キャラン(Donna Karan)、ジャンポール・ゴルチエ(Jean-Paul Gaultier)、グッチ(Gucci)、マイケル・コース(Michael Kors)、ヴェルサーチェ(Versace)が毛皮使用の廃止を表明している。(c)AFP/Céline CORNU