【5月20日 AFP】(更新、写真追加)ウクライナで先月行われた大統領選の決選投票で圧勝した、政治経験のないコメディー俳優、ウォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)氏(41)が20日、大統領に就任した。紛争と経済的困難で荒廃した同国が、新時代を迎えた。

 現職だったペトロ・ポロシェンコ(Petro Poroshenko)氏に対して大勝を収めたゼレンスキー氏は、ソ連時代後では最年少の大統領となった。

 首都キエフの議会で行われた就任式で同氏は、憲法と聖書の上に手を置き、「ウクライナの主権と独立を守ることを誓う」と述べた。

 また新大統領は就任演説の中で、10月に予定されていた議会選を前倒しして実施するため、議会を解散すると発表。議席の過半数を確保しないまま政権のかじ取りができるのかという疑問の声は、以前から上がっていた。

 さらにゼレンスキー氏は、同国東部でロシアの支援を受ける分離独立派との戦闘における停戦が、自身の最初の任務になるとの見方を示し、「この戦争を始めたのはわれわれではないが、終わらせるかどうかはわれわれにかかっている」と述べた。分離独立派側も、同氏との交渉に臨み得ると示唆している。(c)AFP/Olga SHYLENKO