【5月19日 AFP】(更新)米航空機大手ボーイング(Boeing)は18日、2件の墜落事故で合わせて346人が死亡した同社の737MAX型機について、フライトシミュレーターのソフトウエアにあった欠陥を修正したと発表した。

【図解】2度の墜落事故を起こしたボーイング737MAX8型機

 同社は「ボーイングは737MAXのシミュレーターのソフトウエアを修正し、シミュレーターによる訓練がさまざまな飛行条件を反映したものになるようシミュレーターの運用者に追加情報を提供した」と発表した。

「ボーイングはこれらの変更および改善について、装置の製造業者ならびに規制当局と密接に協力し、顧客の訓練に支障が出ないようにしていく」としている。 

 ボーイングはこの問題を初めて認識した時期や、各国の規制当局に報告したのかどうかについては明らかにしたかった。同社が737MAX型機関連のソフトウエアに設計上の欠陥があったと認めたのは今回が初めて。

 737MAX型機の失速防止システム「MCAS」は、エチオピア航空(Ethiopian Airlines)機事故の大きな要因だと非難されている。

 ボーイングによると、フライトシミュレーターのソフトウエアは、3月のエチオピア航空機の事故や昨年10月のライオン航空(Lion Air)機の事故の時に類似した一部の飛行条件について、再現することができなかった。

 737MAX型機の最大の納入先で34機を保有する米サウスウエスト航空(Southwest Airlines)は修正後の最初のシミュレーターを受領する時期について、「今年末」とAFPに語った。

 同型機は世界中で運航停止となっており、運航再開には米国をはじめとする各国の規制当局の承認が必要。(c)AFP