【5月17日 AFP】内部告発サイト「ウィキリークス(WikiLeaks)」をめぐる調査で米大陪審への証言を拒否して収監され、9日に釈放されたチェルシー・マニング(Chelsea Manning)氏の弁護団は16日、裁判所が同氏の収監を再び命じたと明らかにした。

 ウィキリークスの創設者ジュリアン・アサンジ(Julian Assange)氏に対する調査を行っているとみられる大陪審に対し証言を拒否したマニング氏は、法廷を侮辱したとして3月初めに収監されたが、大陪審命令で収監できる最長の62日に達したため9日に釈放されていた。だがマニング氏は再び証言を拒否したため、再収監されたという。

 マニング氏は今回も審問に先駆け、バージニア州アレクサンドリア(Alexandria)の裁判所前に集まった報道陣に対し、証言を拒否する意向を示していた。

 地裁判事はマニング氏の再収監を命じた上で、マニング氏が30日以内に証言しなければ毎日500ドル(約5万5000円)の罰金を科し、さらに60日以内に証言しなければ、毎日1000ドル(約11万円)に引き上げるとの決定を下した。

 米紙ワシントン・ポスト(Washington Post)は、マニング氏が「政府には、私が自分の原則を曲げようと思えるほど劣悪な刑務所を造ることも、ひどいシステムをつくることもできない」と述べ、さらに「このことについて自分の意見を変えるぐらいならば飢え死にした方がましだ」「文字通り、本気でそう思っている」とコメントしたと報じた。

 元米陸軍情報分析官のマニング氏は、2010年にウィキリークスに大量の米軍機密情報を漏えいした罪などで有罪判決を受け服役したが、バラク・オバマ(Barack Obama)前大統領の在任中に減刑され釈放された。(c)AFP