【5月17日 AFP】スピードスケート女子500メートルの世界記録保持者で、五輪で2個の金メダルを獲得した韓国の李相花(Lee Sang-Hwa、イ・サンファ)が16日、膝のけがを理由に引退すると発表した。

 2010年バンクーバー冬季五輪の同種目で金メダルに輝いた李は、4年後のソチ冬季五輪で連覇を達成。この距離のスペシャリストである李は、2013年に米ソルトレークシティー(Salt Lake City)で行われたW杯(ISU World Cup Speed Skating)で36秒36の世界新記録を樹立。この記録はいまだに破られていない。

 スピードスケートとショートトラックは韓国で絶大な人気を誇る。バンクーバーで李が獲得した金メダルは、同国女子史上初のスピードスケートでのメダルだった。

 30歳の李は膝のけがが十分に回復しなかったため競技から離れるとし、「回復するまでに長い時間がかかると感じた。今引退するのが最善の選択になると思う」と、多くのテレビカメラを前にして涙を流した。

 李は指導者転向に関心を示していて、韓国のスピードスケート人気を維持したいというが、人生を競技に費やしてきたとして休息を取りたいと話した。「小学1年生から今までレースに身をささげてきた。他人と競いたくない。競技から離れてリラックスした人生を送りたい」 (c)AFP