旅ブロガー活用でバラ色イメージ売り込み 「ピュアな国」パキスタン
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■「植民地時代の遺物」
パキスタンを5回訪れている米国人ブロガーのアレクサンドラ・レイノルズ(Alexandra Reynolds)さん(27)は、インフルエンサーの投稿は「本当の体験を表していない」と指摘し、経験の乏しい旅行者はインフルエンサーのコンテンツに惑わされて危険な目に遭う可能性があると警告する。レイノルズさんは、以前の旅で治安部隊から嫌がらせを受けた体験があると明かした。
別の旅行者セバスティアン(Sebastiaan)さん(30)は昨年9月、政府機関職員らに疑いを掛けられ14時間にわたって拘束され尋問されたという。
また、地元のパキスタン人も不満を漏らす。当局は欧米のブロガーらをもてなす一方で、特に男女間の違いや冒涜(ぼうとく)的言動など繊細な問題について文化的理解が深い現地の人々のことを二の次にしていると指摘する。
ザマンさんはこう話す。「白人がわれわれを代表していることに腹が立つ。植民地時代の遺物を完全に拭い去れていないということだ」 (c)AFP/Joris FIORITI