【5月14日 AFP】地球温暖化の主な原因とされる大気中の二酸化炭素(CO2)の濃度が、米ハワイ州のマウナロア観測所(Mauna Loa Observatory)で観測史上、最高値を記録した。人間の活動によって排出される温室効果ガスの際限のない増加に新たな警鐘が鳴らされている。

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 1950年代後半から大気中のCO2濃度を追跡しているマウナロア観測所によると、11日朝の濃度は過去最高値の415.26ppmを記録。同観測所で1日当たりの基準値が415ppmを超えたのも史上初だった。

 大気中のCO2濃度が前回これほど上昇したのは300万年以上前で、当時の海水位は現在よりも数メートル高く、南極大陸は部分的に森林に覆われていた。

 ドイツのポツダム気候影響研究所(Potsdam Institute for Climate Impact Research)のウォルフガング・ルフト(Wolfgang Lucht)氏はAFPに対し、「観測結果から、われわれが地球の気候を全く保護できていないことは明らかだ。数値は毎年上昇し続けている」と述べた。

 米ハーバード大学(Harvard University)の研究員ガーノット・ワグナー(Gernot Wagner)氏も、「私は400ppmの大台を超えたことが重大事だったのを覚えている世代だ」「2年前に初めて410ppmに達したのが、今や415ppmだ。しかも、数値は加速度的に上昇している!」とツイッター(Twitter)上でコメントした。(c)AFP/Patrick GALEY