【5月13日 AFP】メキシコ人覆面レスラーで、映画「ナチョ・リブレ 覆面の神様(Nacho Libre)」に出演したことでも知られるシルバー・キング(Silver King)選手が、英ロンドンで試合中に死亡した。51歳だった。会場のラウンドハウス(Roundhouse)が12日に発表した。

 シルバー・キングことセサール・ゴンサレス(Cesar Gonzalez)氏は、11日にラウンドハウスで行われた「The Greatest Show of Lucha Libre」に出場。2006年に公開されたジャック・ブラック(Jack Black)主演の映画「ナチョ・リブレ」で演じた悪役の「ラムセス(Ramses)」を再演した。

 対戦相手のフベントゥ・ゲレーラ(Juventud Guerrera)にピンフォール負けを喫したシルバー・キング選手は、その後リングにあおむけになったまま動かず、すぐに救助が駆けつける様子が映像で確認できる。

「昨夜ラウンドハウスでのイベント中に残念ながらシルバー・キングは命を落としました」「捜査が行われている現段階では公にできる情報はこれ以外ありません」「彼の家族、友人、そしてルチャリブレ(メキシコ式プロレス)チームに哀悼の意を表します」

 ロンドン救急サービス(London Ambulance Service)は、現地時間午後10時21分に連絡があり、その5分後に会場に到着したという。広報担当は「悲しいことにその人物は現場で亡くなられた」と発表している。また、ロンドン警視庁(Metropolitan Police ServiceScotland Yard)は、その死に「事件性はない」としている。

 ルチャリブレでレスラーは凝ったコスチュームとカラフルなマスクを着用。シルバー・キング選手はかつてWCW(米国のプロレス団体)などに所属し、ルチャドール(ルチャリブレのレスラー)として活躍した。(c)AFP