【5月11日 AFP】スイス・ジュネーブで開かれている国連環境計画(UNEP)の会議で10日、180か国近くがプラスチック廃棄物の輸出を制限するバーゼル条約(Basel Convention)の改正案に合意した。UNEPの主催者が明らかにした。

【写真特集】アジアのプラスチックごみ問題

 同会議に出席した1400人の代表者は、UNEPのロルフ・パエット(Rolph Payet)事務総長が「世界で最も差し迫った環境問題の一つ」として挙げる廃プラスチック問題について、12日間にわたる協議を経て合意に至った。

 バーゼル条約はUNEPが1989年に採択した法的拘束力のある条約で、今回のジュネーブ会議では有害廃棄物の規制にプラスチック廃棄物を含む形で改正された。

 現在、推定1億トンのプラスチック廃棄物が海中で発見されており、廃プラスチック汚染が「まん延」する事態に至っている。UNEPによると、海に流れ着くプラスチック廃棄物は年間約800万トンに上る。

 ジュネーブ会議ではまた、ジコホールやペルフルオロオクタン酸、それに付随する有毒な化学物質の削減にも着手した。ペルフルオロオクタン酸は、食べ物や汚れのこびり付きを防止した調理器具やカーペット、紙類、塗料など、産業や家庭で幅広い用途で使用されている。(c)AFP