ローマ法王、性的虐待の通報を聖職者に義務化 新たな教令発表
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【5月10日 AFP】ローマ・カトリック教会のフランシスコ法王(Pope Francis)は9日、教会内での性的虐待を知った場合、通報することを聖職者に義務付ける新たな教令を発表した。これにより、多くの虐待事例が新たに明らかにされる可能性がある。
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この教令は、聖職者による児童に対する性的虐待が各国で明らかになったこと受け、世界の全教区に対して性的虐待を通報する体制を整備することを義務付けた。ただ、司祭らへのざんげで明らかにされた秘密事項に対しては適用されない。
法王は教令の文言の中で、「過去の苦い教訓」から学ぶべき時だと述べている。教令は6月1日に施行される。
カトリック教会では、オーストラリア、チリ、ドイツ、米国を含む世界各国で聖職者による性的暴行が相次いで明らかになっている。
新教令は世界の全教区に対し、聖職者による性的虐待、児童ポルノの利用、虐待の隠ぺいについて通報する制度を2020年6月までに設けることを義務付けている。(c)AFP/Ella IDE