【5月3日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領が連邦準備制度理事会(FRB)の理事に指名する意向だった保守系の経済評論家スティーブン・ムーア(Stephen Moore)氏(59)が2日、指名を辞退した。

 ムーア氏は、米ブルームバーグ(Bloomberg)と米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)に対し指名を受ける意向を示していたが、その直後、トランプ氏が自身のツイッター(Twitter)に「成長推進派の優れたエコノミストで、非常に素晴らしい人物であるスティーブ・ムーア氏が、FRBの指名手続きからの撤退を決めた」と投稿し、ムーア氏の指名辞退を明らかにした。

 ムーア氏に関しては、過去の発言が女性蔑視や人種差別的と批判されており、FRB理事としての資質を問題視する声や指名への批判が高まっていた。

 FRB理事の定員は7人で、現在2席が空席となっているが、先週には2012年米大統領選で共和党指名候補を争った実業家のハーマン・ケイン(Herman Cain)氏もFRB理事への指名を辞退しており、自身に忠実な人物をFRBに送り込もうとの思惑に、トランプ氏が苦戦していることがうかがえる。

 トランプ氏は大統領就任後、信頼性を損ねる恐れのある政治的影響からFRBの独立性を保つために守られてきた規範を繰り返し無視。FRBの利上げを非難し、先週には大幅な利下げを要求しており、ムーア氏とケイン氏の指名は、FRBに内部から圧力をかけたいトランプ氏の狙いがあるとの見方も出ていた。

 だが両氏に関しては、共和党の上院議員からも、資質に欠けると指名を批判する声が上がっていた。(c)AFP