【4月29日 AFP】スペインの裁判所は29日、複数の生徒に性的暴行を加えたカトリック系の学校の元体育教師に対し、禁錮20年9月を言い渡した。同国でも、性的虐待問題がカトリック教会を揺るがしている。

 ホアキン・ベニテス(Joaquin Benitez)被告は、30年近く教壇に立っていたバルセロナ(Barcelona)にあるカトリック系の学校で、生徒4人に性的暴行を加えたとして有罪となった。

 裁判所はさらに、計12万ユーロ(約1500万円)を被害者らに支払うよう命じた。

 法廷では同被告が、自身の居室にベッドを設け、そこへ「生徒らを呼んではマッサージやけがの手当てをしていた」ことが明らかになった。被害者らは、被告に呼ばれた時の様子や、どのような性的虐待を受けたかを非公開で証言した。

 ベニテス被告の犯行は2016年に告発されており、以後市内の別のカトリック系の2校でも通報が相次いだ。

 虐待は1980年代前半から2010年の間に行われたとされる。同校でベニテス被告に襲われたとしてさらに別の元生徒13人も申し出たが、公訴時効となっている。(c)AFP/Daniel BOSQUE