【4月28日 AFP】米カリフォルニア州の小学校で27日、2009年に急死した米歌手マイケル・ジャクソン(Michael Jackson)さんの名前を冠した講堂について、小児性愛者(ペドフィリア)疑惑のあるジャクソンさんの名前を外すか否かを問う投票を保護者らが行った結果、多数の賛成により、ジャクソンさんの名前はそのまま講堂に残ることとなった。

 この小学校は、ハリウッドにあるガードナーストリート(Gardner Street)小学校。後に「キング・オブ・ポップ(King of Pop)」となるジャクソンさんは11歳だった1969年、同校に数か月在籍していたが、兄弟で結成した音楽グループ「ジャクソン5(Jackson 5)」のデビューシングル「帰ってほしいの(I Want You Back)」が大ヒットしてからは、ホームスクーリングによる自宅教育に変更。一方、同校は1989年に講堂を「マイケル・ジャクソン講堂」と命名していた。

 だが今年3月、米ケーブルテレビ局HBOがジャクソンさんの小児性愛疑惑を扱ったドキュメンタリー映画『リービング・ネバーランド(Leaving Neverland)』(原題)を放映。これを機に、一部の保護者から、講堂の正面の壁に堂々とジャクソンさんの名前が冠されていることを非難する声が上がっていた。

 こうした事態に、ガードナーストリート小学校の職員や保護者らが白熱した議論を交わし、講堂からジャクソンさんの名前を外すか否を問う投票を実施することを決定。同校の所管学区によると、27日に行われた投票で、投票参加者の過半数がマイケル・ジャクソン講堂という名称の維持に賛成と投票した。

 処方薬の過剰投与で2009年6月25日に死去したジャクソンさんは、生前に児童への性的虐待疑惑で何度か起訴されているが、いずれも有罪にはなっていない。(c)AFP