【4月28日 AFP】フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)に参戦するウィリアムズ(Williams)は、ロシア人富豪が買収を検討していると報道され、さらに出場中のアゼルバイジャンGP(Azerbaijan Grand Prix 2019)で所属する2選手にアクシデントが発生する中、不屈の精神と反発力を示そうとしている。

 ウィリアムズは米IT企業のロキット(Rokit)社と新たなタイトルスポンサー契約を結び、ロベルト・クビサ(Robert Kubica)のスポンサーであるポーランド企業からの支援も得ている一方、以前のタイトルスポンサーであるマルティーニ(Martini)とは昨季限りで契約が切れ、ランス・ストロール(Lance Stroll)が移籍したことで同選手の父親で実業家のローレンス(Lawrence Stroll)氏の後ろ盾もなくなった。

 その中で、ロシア人実業家のドミトリー・マゼピン(Dmitri Mazepin)氏がチームの買収に動いているとの報道があるが、チーム創設者のフランク・ウィリアムズ(Frank Williams)氏の娘であるクレア(Claire Williams)副代表は、かつてのチャンピオンチームを一家が手放すつもりはないと話している。

「今はそういう話が次々に出てくる時期。記事は見たが取るに足りない」「マゼピン氏とその話をしたことはない。昨年の中頃に少し話したが、その後はまったく言葉を交わしていない」「この件については、明確な態度を示させてもらう。ウィリアムズは売り物ではない。チームを売りに出すつもりはない。そうする理由がどこにもない」

 アゼルバイジャンGPでは、新人のジョージ・ラッセル(George Russell)が26日、マンホールのふたと接触してマシンが破損するアクシデントに見舞われると、27日の予選では、クビサが城壁のあるターン8でバリアーに突っ込む大クラッシュを起こし、苦境のチームをつぶしかねない出来事が続いている。

 それでもチームは、クビサのマシンの修理は28日の決勝には間に合うはずだとコメントを出し、果敢な姿勢を示している。

 クレア副代表は「それがウィリアムズだ。われわれにはそれしかできないし、だからチームは市場に出していない。誰にも売るつもりはない」と話している。

「みんなの見ている前で、われわれの本来の力を証明し、やるべきことを成し遂げたい。つまり、表彰台へ戻って再びレースに勝つことだ」「それには長い時間がかかるかもしれないが、父も最初にこのスポーツを始めてから、勝てるようになるまでには10年以上を要したし、われわれに待っているのはそれを上回るいばらの道だろう」

「しかし苦しいときこそ諦めてはならない。私としては、今回のことは取り組みを継続し、やれるんだと証明する気概を周囲に示す、一種の試練だと思っている」 (c)AFP