【4月25日 AFP】スーダンで24日、長期政権を崩壊に追い込んだ軍事クーデター後、政権移行に向けて設置された暫定軍事評議会のメンバー10人のうち、3人が辞任した。

 これに先立ち軍事評議会は、文民政権への速やかな移管を求めている反政府デモの指導者らと「要求の大部分で合意」に至ったと発表していたが、直後に別の声明で評議会のメンバー3人が辞任したと発表した。

 暫定軍事評議会は11日に発足した翌日に議長が交代。2人目の議長に就任した同国軍のアブドルファタハ・ブルハン(Abdel Fattah al-Burhan)大将は、民政移管までの期間を最長2年とし、その間、同評議会が暫定統治を担うと宣言した。

 軍事評議会が文民政権への即時移行に応じなかったため、デモの指導者らは21日、同評議会との協議を中止。しかし評議会側が「革命の開始と、前政権打倒に至る平和的な方法での運動の主導」における反政府デモの役割を認め、24日にデモの指導者らを新たな協議に招いた。

 デモを主導する民主化勢力「自由・変革同盟(Alliance for Freedom and Change)」の指導者らとの会見後、暫定軍事評議会の報道官は、「自由・変革同盟が書面で提示した要求の大部分に合意した」と発表した。同報道官は、民政移管に関する主要な要求の詳細は明らかにしなかったが、「大きな議論は起きなかった」と説明した。

 協議に出席した反政府デモ側の指導者の一人、アハメド・ラビア(Ahmed al-Rabia)氏は、両陣営は合同委員会の設立でも合意したと述べたが、詳細は明らかにしなかった。

 協議の前には同じくデモの指導者のシディク・ファルーク(Siddiq Farouk)氏が報道陣に対し、暫定軍事評議会が民政移管を拒んだ場合は全国規模でのゼネストも辞さない構えを示し、「総勢100万人のデモ行進」も計画していると述べていた。

 またここへ来て、スーダンの裁判官らも「変革と独立した司法制度への支持」を表明するためとして、軍本部前でのデモ隊の座り込みに初めて加わる方針を示していた。(c)AFP/Abdelmoneim Abu Idris Ali and Jay Deshmukh