【4月24日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は6月3日から5日まで、国賓として英国を訪問する。ホワイトハウス(White House)が23日明らかにした。

 第2次世界大戦(World War II)でのノルマンディー(Normandy)上陸作戦の開始日、通称「Dデー(D-Day)」に当たる6日には、仏ノルマンディーで同作戦の記念式典が予定されており、訪英は式典出席に先立ち行われる。

 トランプ大統領はメラニア(Melania Trump)夫人と共に国賓として迎えられる。エリザベス女王(Queen Elizabeth II、93)の即位以降、米大統領夫妻が英国で国賓待遇を受けた例は、ジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)大統領夫妻(2003年)、バラク・オバマ(Barack Obama)大統領夫妻(2011年)のみで、今回は3例目となる。

 トランプ氏は英国滞在中、エリザベス女王と会見するほか、テリーザ・メイ(Theresa May)英首相と会談する予定。同大統領は英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット、Brexit)を強く支持する一方、テリーザ・メイ(Theresa May)英首相が目指す離脱の形を厳しく批判してきた。

 英国では、トランプ大統領を国賓として待遇することに異論が噴出。同国のジョン・バーカウ(John Bercow)下院議長は、同大統領が英議会で演説することは望まないと表明。また、トランプ大統領に反発する英国の複数の団体が、大規模な抗議行動を予告している。

 このほか、ホワイトハウスがトランプ氏訪英を発表した際、エリザベス女王に対する敬称を「Her Majesty(陛下)」ではなく「Her Royal Majesty」と誤って表記したことに関し、公式声明上でのこの間違いが起こったことに笑いの声が上がっている。

 トランプ大統領による国賓としての英国訪問は、メイ首相が2017年1月、同大統領の就任直後に訪米した際に招請していた。

 しかし、英国がEUとのブレグジット交渉に臨む中、メイ首相の動きはトランプ氏の機嫌を取ろうとしているものと広く受け止められた。

 同年にはトランプ氏による国賓訪問の中止を求めるインターネット上の請願に190万人が署名。それ以降、トランプ氏の国賓としての訪英は繰り返し延期されていた。(c)AFP/Dario THUBURN