【4月23日 AFP】英首都ロンドン中心部で座り込みを行っていた環境活動団体「絶滅への反逆(Extinction Rebellion)」は22日までに、主要なデモ実施場所5か所のうち4か所を明け渡した。これを受け、市中心部の各通りでは1週間ぶりに通行が再開された。

 同団体は、温室効果ガス排出による気温・海面上昇に世界の関心を集めようと15日に抗議行動を開始。一連のデモでは1000人を超える逮捕者が出た。

 市内ハイドパーク(Hyde Park)の端にあるマーブルアーチ(Marble Arch)では、交通を妨げない範囲でデモを続けることが認められており、同団体はこの場所に集まって今後の活動方針を決定すると表明した。

 同団体は15日、ピカデリーサーカス(Piccadilly Circus)、オックスフォードサーカス(Oxford Circus)といった市内の有名な交差点や橋で座り込みを開始した。しかし、警察の取り締まりが強まったことや、売り上げへの打撃を訴える地元商店から非難の声が上がったことを受け、主な抗議の場所としていた5か所のうち4か所を明け渡した。

 ロンドンのサディク・カーン(Sadiq Khan)市長は21日、同団体の抗議行動によって警察に過大な負荷がかかり、日々の犯罪への対応が妨げられているとの懸念を示していた。

 同団体は、デモ開始からの7日間で30万ポンド(約4400万円)近い資金と、3万人の会員を獲得したと発表。一方、警察は、この間に1065人が逮捕され、53人が起訴されたと明らかにしている。(c)AFP/Dmitry ZAKS