【4月21日 AFP】英ロンドンで20日、気候変動の危険性を訴える抗議運動「絶滅への反逆(Extinction Rebellion)」の6日目の大規模デモが行われた。デモが始まった15日以降、逮捕者は718人に上っている。

 6日目に突入した大規模デモを主導する「絶滅への反逆」は、英国の学者らによって昨年組織された社会運動。世界でも最も急成長している環境運動の一つで、政府に対し、気候および生態学に関する非常事態宣言の発動、2025年までに温室効果ガスの排出量をゼロにすること、生物多様性の喪失阻止、気候と環境問題の正当性を判断する新たな「市民議会」の設置を要求している。

 警察は、デモ参加者らをハイドパーク(Hyde Park)北東の角にあるマーブルアーチ(Marble Arch)に封じ込める計画だが、デモ参加者らは警察の逮捕警告を無視して、他の場所で占拠を続けている。

 運動の象徴としてロンドン中心部のオックスフォードサーカス(Oxford Circus)に設置されていたピンク色のボートは警察に撤去されたが、デモ参加者らは6日もオックスフォードサーカスやウォータルー橋(Waterloo Bridge)で占拠を続け、通勤客らの交通を妨げた抗議運動との関連で28人が訴追された。

 ロンドン警視庁(Metropolitan PoliceScotland Yard)は、ロンドン市内の企業や商店が「通常営業」に戻れるよう最善を尽くしていると述べている。

 ロンドン警視庁によれば、今回の抗議デモは通常とは異なり、参加者たちは逮捕されることに乗り気で、身柄を拘束される時も抵抗しないという。大量の逮捕者発生により、警察は勾留スペース不足という問題に直面している。(c)AFP