【4月17日 CNS】中国・大連(Dalian)でゴマフアザラシの大型密漁事件が摘発された際、保護されたゴマフアザラシの一部が11日、渤海(Bohai)海域に返された。

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 ゴマフアザラシの大型密漁事件は今年2月、瓦房店市(Wafangdian)の養鶏場に保管されていたゴマフアザラシの赤ちゃん80頭を公安機関が押収し、61頭を救出した。ゴマフアザラシの赤ちゃんはその後、現地の水族館や研究施設に移送されていた。

 保護されたゴマフアザラシを海に返すため、同国農業農村部と遼寧省(Liaoning)人民政府主催のイベントが大連市で行われ、式典に続いて、獣医ら専門家によって野生生存能力があると判断されたゴマフアザラシの赤ちゃん第1陣、24頭が海に返された。

 遼寧省海洋水産科学研究院(Liaoning Ocean and Fisheries Science Research Institute)の韓家波(Han Jiabo)院長は、「アザラシを海に返す上で、主に個体の健康状態と放流地点の2つの面から適性を考慮した。健康診断やウイルス検査も行い、生存能力があり、海に返しても危険がないことを確認した」と話す。

 他のアザラシについても今後、検査を実施して適性を判断した後、すべて海に返されるという。また10頭前後のアザラシを無作為に選び、衛星通信型タグを付けてアザラシの活動や分布区域を調べることで、その後のアザラシたちの生存状況を確認していくという。(c)CNS/JCM/AFPBB News