【4月15日 AFP】男子ゴルフ米国ツアーのメジャー第1戦、第83回マスターズ・トーナメント(The Masters Tournament 2019)で、通算15度目のメジャー制覇を果たしたタイガー・ウッズ(Tiger Woods、米国)が、「ぐるっと1周して」成し遂げた歴史的な復活劇を喜んだ。

 長引く腰の痛みを理由に、2017年に腰椎を固定する手術を受けたウッズにとって、今回のマスターズ制覇は2008年の全米オープン選手権(US Open Championship)以来、11年ぶりのメジャータイトルとなった。

 ウッズは「ここまでの道のりを考えれば、本当に胸がいっぱいだ」「歩けもしなかったんだ。眠ることも、歩くことも、何もできなかった」「それがこうしてカムバックのチャンスをつかめて、間違いなく自分にとって最も大きな勝利の一つになった」とコメントした。

 2009年の不倫スキャンダル、そして膝と腰の度重なるけがによって、プロキャリアの危機に立たされた時期もあったウッズだが、こうして2005年以来5回目のマスターズ優勝を果たしたことで、奇跡の復活とゴルフ界の頂点へ舞い戻ったことを完全に印象付けた。

 ファンが名前を叫ぶ中で、感極まった様子のウッズは18番グリーンをおりると、メジャー初優勝を果たした1997年のマスターズで今は亡き父親のアール(Earl Woods)さんと抱擁を交わしたように、母親のクルチダ(Kultida Woods)さん、娘のサム(Sam Alexis Woods)ちゃん、息子のチャーリー(Charlie Axel Woods)君と抱き合った。

 ウッズは「ぐるっと1周してやっと戻って来た」「この大会は僕にとってすごく大きな意味があるし、ここにみんなでいられるのは僕にとっても、家族にとってもすごく大きなことなんだ」と話した。

「こうしてチャンピオンになれた。初勝利から22年というのは長い時間で、こういう経験ができるだなんて信じられない。これ以上うれしい、興奮することはないよ。とにかく言葉にならない感じだ」 (c)AFP/Jim SLATER