【4月5日 AFP】米航空機大手ボーイング(Boeing)のデニス・マレンバーグ(Dennis Muilenburg)最高経営責任者(CEO)は4日、昨年10月と今年3月に相次ぎ墜落した同社製旅客機737MAX型機に関するビデオ声明を出し、同型機の「基本的安全性に依然として自信を持っている」と述べた。

 エチオピア運輸省は同日、エチオピア航空(Ethiopian Airlines)の737MAX型機が先月墜落し、乗客乗員157人全員が死亡した事故に関する中間調査報告を発表。事故機の操縦士らはボーイングが推奨する手順通りの操作を繰り返したが、機体の制御を回復できなかったとした。マレンバーグCEOの声明はこの報告の数時間後に出されたもの。

 737MAX型機は同社の主力機種だったが、インドネシアで昨年10月、エチオピアで先月発生した2件の事故で合計350人近い死者が出た上、同型機に搭載された失速防止システム「MCAS」に不具合があったことを示す証拠が多数見つかっている。信頼回復を目指すボーイングだが、この中間報告により、さらなる圧力にさらされることとなった。

 マレンバーグCEOは、同社は「737MAX型機の基本的安全性に依然として自信を持っている」と表明し、間もなく実施されるソフトウエアの修正により、同型機は「過去有数の安全な航空機」になると述べた。

 一方、マレンバーグ氏は、両事故の原因となった可能性があるMCASについて、「誤作動」があったことを認める発言もした。

 ボーイングの商用機部門トップはこれに先立ち、同社は737MAX型機の安全性を強化するため、「ありとあらゆる追加的措置」を取る用意があると表明した。(c)AFP/Chris Stein with Fran Blandy in Nairobi