【4月4日 AFP】マイク・ペンス(Mike Pence)米副大統領は3日、首都ワシントンで開催された北大西洋条約機構(NATO)創設70周年記念のフォーラムで、ドイツの少なすぎる軍事負担とガスパイプライン計画でのロシアとの協力関係を「断じて容認できない」と強く批判した。

 これに先立ちドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領も、NATO加盟国が2014年に各国の防衛費支出を対国内総生産(GDP)比2%とすることで合意したにもかかわらず、ドイツは達成できそうにないと繰り返し不満を表明してきた。

 ペンス氏はドイツ軍に関する議会報告書に言及し、ドイツには軍事的即応性が「明らかに欠けている」と強調した。

 ドイツはロシアをめぐる政治的懸案にもかかわらず、同国とのガスパイプライン計画「ノルド・ストリーム2(Nord Stream II)」を進めてきた。実現すれば、ロシアからドイツへのガス供給量は現行の2倍に増える。

 ペンス氏は「ドイツがノルド・ストリーム2パイプラインの建設を続けるならば、トランプ大統領が言うように、ドイツ経済は文字通りロシアの支配下に置かれる恐れがある」と語った。

 原子力に反対の立場を取るドイツは、代わりとなるエネルギーを強く求めているが、バルト諸国やポーランドは歴史に基づくロシアへの警戒感から、ノルド・ストリーム2に反対している。(c)AFP