【4月3日 AFP】(更新、写真追加)アルジェリアの国営テレビは2日、アブデルアジズ・ブーテフリカ(Abdelaziz Bouteflika)大統領(82)が即時辞任を表明したと伝えた。20年にわたり政権を握ったブーテフリカ氏だが、大規模なデモの発生を受けて権力の座を明け渡す形となった。

 アハメド・ガイドサラハ(Ahmed Gaid Salah)国防副大臣兼軍参謀総長はこの直前、ブーテフリカ大統領に対する弾劾手続きの即時開始を要求していた。国営テレビはその後、同大統領が「憲法評議会に対し、大統領としての任期終了を正式に通知した」と報道。辞任は2日付とされている。

 2013年に脳梗塞で倒れて以来、公の場にほとんど姿を見せず、車椅子生活を送るブーテフリカ氏は、権力に固執しているとの批判を浴び、5選を目指し大統領選に出馬すると表明して以降は辞任を求める圧力にさらされていた。

 ブーテフリカ氏は3月、出馬の撤回と4月に予定されていた選挙の延期を発表。今月1日には4月28日の任期満了を待たずに退任することが大統領府から発表されたが、抗議デモ参加者らはこれを政権延長目的の策略とみなし反発。2日も数百人が街頭デモを行っていた。(c)AFP