【4月1日 AFP】フランス・パリのルーブル美術館(Louvre Museum)を象徴するガラスの「ピラミッド」が完成30周年を迎え、記念として仏人アーティストで写真家のJR(ジェイアール)氏が、ピラミッドを中心とした幻想的な巨大アート作品をつくり上げた。

 美術館の中庭に登場した作品は、約400人のボランティアが4日がかりで制作。1万7000平方メートルの広さの敷石に2000枚の紙を貼り付け、まるで白い岩場の底深くからピラミッドが突き出ているかのように見えるコラージュ作品を完成させた。

 来館者からは「予感を抱かせるというより、はかなさを感じる」など批判も出ているが、JR氏は3月31日、「イメージというのは人生と同様にはかないものだ」とツイッター(Twitter)に投稿している。同氏は3年前にもトリックアートでピラミッドを覆い、まるで消滅したように見せる作品を制作している。

 中国系米国人の建築家イオ・ミン・ペイ(I. M. Pei)氏が手掛けたピラミッドは、30年前の3月29日にお披露目された。当時は多くのパリ市民が反発したが、今ではルーブル美術館の誇る宝の一つとなっている。(c)AFP