【3月28日 AFP】サッカーカンピオナート・ブラジレイロ(ブラジル全国選手権)1部に所属するシャペコエンセ(Chapecoense)の選手ら77人を乗せたチャーター機が2016年に墜落した事故で、奇跡的に生還した6人のうちの一人だったジャーナリストのラファエル・ヘンゼル(Rafael Henzel)氏が、友人との草サッカー中に心臓発作を起こして亡くなった。同氏が働いていたラジオ局Oeste Capitalが発表した。

 45歳だったヘンゼル氏は同年11月、同局の記者としてコロンビア・メデジン(Medellin)行きの便に搭乗していたが、この飛行機は燃料切れになり、シャペコエンセに所属していた選手19人の命が奪われた。

 同局は「彼は友人とサッカーをしている時に心臓発作を起こした。シャペコ(Chapeco)の病院に搬送され、不運にもそこで死亡が確認された」と伝えた。

 またシャペコエンセは、公式サイトで「輝かしいその職歴を通じて、ラファエルはシャペコエンセのことを伝えてくれた」と記した。

「ご家族が、新たに訪れた困難な瞬間やこの喪失に立ち向かう強さを持たれることを心から願う。シャペコエンセやファン、リスナーの気持ちや祈りは皆さんとともにある」

 ヘンゼル氏は2017年の6月に「最後の日だと思って毎日を生きよ」というタイトルの書籍を出版しており、この中で「私には二つの誕生日がある」とつづっている。

「私はブラジル人でありコロンビア人だ。ただ生きるだけでは不十分であり、私はそのことの正当性を示さなければならない」

 この墜落事故では、3人の選手と2人の乗務員も命を取り留めていた。(c)AFP