【3月24日 AFP】タイで24日、2014年のクーデター後初となる総選挙の投票が始まった。ワチラロンコン(Maha Vajiralongkorn)国王が投票開始直前になって、「混乱」を防ぐために「優れた」指導者たちを選ぶようにと謎めいたメッセージを発したことで、高い投票率が見込まれている。

 国王の異例の声明は、政治的な混乱が続くタイで、全土での投票開始を前に、全テレビ局で繰り返し放映された。

 今回の総選挙は、親王政の軍政勢力と、富豪のタクシン・シナワット(Thaksin Shinawatra)元首相派の争いとなるほか、初めて選挙に臨む数百万人の票の行方も焦点となる。

 軍政が、10年におよぶ政情不安、抗議デモ、クーデターの連鎖から国を救うと約束してきたにもかかわらず、タイは依然として大きく分断されている。

 軍政がどの政党も単独過半数の確保が困難になる新しい選挙制度を導入したため、議会がこう着状態に陥るのではないかと懸念されている。(c)AFP/Sippachai KUNNUWONG, Joe Freeman