【3月15日 AFP】気候変動が未来の世代に与える影響が懸念されるなか、各国の指導者に地球温暖化対策を求める若者たちが15日、世界各地でデモを行った。主催者は、100以上の国の1000か所でデモを行いたいとしている。

 デモはアジア、オセアニア地域で始まり、ニュージーランドの首都ウェリントン、オーストラリアのシドニー、タイの首都バンコク、中国の香港などで大勢の若者が通りに繰り出した。

 ウェリントンでは「時間が溶けてなくなっていく」「今行動しよう、さもなければ泳がざるを得ない」などと書かれたプラカードを持った数百人が集まった。

 デモが予定されているのは米マサチューセッツ州ボストン(Boston)、コロンビアのボゴタ、バングラデシュのダッカ、南アフリカのダーバン(Durban)、ナイジェリアのラゴス(Lagos)、英国のロンドンなど世界各地の都市。参加する生徒らは授業を欠席してデモをする見込みだという。

 ニュージーランドでは学校側が、デモに参加した生徒たちは無断欠席とみなすと警告したが、ジャシンダ・アーダーン(Jacinda Ardern)首相は今週、議会で生徒たちに「あなたがたの声の力を過小評価しないで」と呼び掛け、若い世代がメッセージを発信することは重要だと述べていた。

 この抗議行動はスウェーデンの高校生で環境活動家のグレタ・トゥンベリ(Greta Thunberg)さん(16)の呼び掛けに触発されたもの。グレタさんは昨年ストックホルムの議会前で座り込みの抗議活動を行い、世界のリーダーたちに地球温暖化対策を練るよう訴えた。

 ニュージーランド南島のクライストチャーチ(Christchurch)では、同日モスク(イスラム礼拝所)を狙った銃乱射事件が発生して市中心部が封鎖されたため、デモに参加した生徒らを迎えに行かないよう保護者らに呼びかけられた。(c)AFP/Neil SANDS